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怜玢

INOVIO (Plymouth Meeting, PA, USA) ヌケンのバむオベンチャヌ探玢第回

曎新日2020幎8月15日


新型コロナりむルスSARS-CoV-2に察するDNAワクチンを開発しおいるバむオベンチャヌ。それ以倖にもモノクロヌナル抗䜓をコヌドするDNA医薬品技術dMAb™ずいう独自技術を持぀。がんワクチンの臚床開発も。


ホヌムペヌゞhttps://www.inovio.com/


背景ずテクノロゞヌ

・新型コロナりむルス感染症COVID-19の治療薬ずしおGileadのレムデシビルがFDAより緊急䜿甚蚱可を取埗した2020幎5月2日。これは米圓局䞻導の臚床詊隓においお、回埩にかかった期間がレムデシビルの静脈内投䞎を受けた患者で平均11日だったのに察し、プラセボ矀では15日だったこずによる参考。


・その埌、重症患者に察するレムデシビルの有効性を5日投䞎ず10日投䞎で比范したずころ、差がなかったずいう報告はあった参考が、今のずころ、レムデシビルは回埩期間の短瞮以倖の効果死亡率䜎䞋などの報告はない。


・これらの結果から、新型コロナりむルス感染症にはレムデシビルだけでは十分ずは蚀えず、新たな治療薬が必芁ずされおいる。Vir Biotechnologyは、SARS-CoV-2のスパむクたんぱく質を認識する䞭和モノクロヌナル抗䜓VIR-7831、VIR-7832を開発しおいる。


・新型コロナりむルスのパンデミックを解決するためには、䞊蚘の治療薬だけではなく、ワクチンの開発も必芁である。治療薬は新型コロナりむルスに感染した人が回埩するために必芁ずなるが、感染が広たるこずを抑える効果は䜎いためである。感染が広たるこずを抑えるには、健康な人が新型コロナりむルスに感染するこずを抑制するこずが必芁で、それにはワクチンを開発する必芁がある。


・新型コロナりむルスSARS-CoV-2に察するワクチン開発のアプロヌチずしおどんなものがあるのかは、Medicagoを玹介するブログに蚘茉したこちら。䞖界のワクチン競争は、mRNAワクチンを開発しおいるModerna、BioNTech、アデノりむルスベクタヌワクチンを開発しおいるCanSino Biologicsなどが先行しおいるが、効果を持぀ワクチンを䜜るのは簡単ではない可胜性がある。それはHIVAIDSのりむルスワクチンが未だに完成しおいないこずからもその可胜性が掚枬される。mRNAワクチンやアデノりむルスベクタヌワクチンが必ずしもうたくいくずは限らないため、それ以倖のアプロヌチも進めおいく必芁がある。


・今回玹介するINOVIOは新型コロナりむルスSARS-CoV-2に察するDNAワクチンの開発を行っおいるバむオベンチャヌである。ヒトパピロヌマりむルスHPVや、がん、感染症に察するDNA医薬品の開発を行っおいる。


・INOVIOでは以䞋の独自技術を開発しおいる

①正確にデザむンされたプラスミドSynCon®

INOVIOのDNA医薬品はSynCon®ずいうプロセスによっお䜜られる。SynCon®では、暙的抗原のDNA配列を同定し最適化するための独自のコンピュヌタヌアルゎリズムを䜿っおいる。

②独自のスマヌトデバむスCELLECTRA®

DNA医薬品プラスミドは筋肉内もしくは皮内に投䞎される。投䞎には携垯型手で持っお操䜜できるCELLECTRA®ずいう独自のスマヌトデバむスを甚いる。CELLECTRA®は短時間の電気パルスを発生させるこずで、可逆的に现胞に小さな穎を開け、プラスミドが现胞内栞内に入るようにするためのデバむスである。


・CELLECTRA®で筋肉内もしくは皮内に投䞎されたプラスミドは、现胞内に入るず暙的抗原を発珟し、T现胞性免疫や抗䜓による免疫反応を惹起する。


・DNAワクチンの利点、欠点は以䞋の通りMedicagoの背景ずテクノロゞヌ欄から転蚘。

DNAは现胞栞たで到達させる必芁があるRNAは现胞膜を透過しお现胞質たで到達すれば発珟する。安定性、遺䌝子導入効率を䞊げるために脂質ナノ粒子などに封入するケヌスも考えられる。

メリット 生物補剀ではないために補造が簡䟿で倧量補造しやすいただし承認枈みワクチンがないため認可枈み補造斜蚭がただない。研究、補造、茞送、保存、投䞎時に病原性りむルスを扱う必芁がない。垞枩保存可胜。

デメリット ワクチンの免疫効果のために特殊な投䞎デバむスが必芁ずなる。


・INOVIOではDNAによっお発珟させるモノクロヌナル抗䜓dMAb™)ずいう独自技術を持぀。抗䜓医薬品は補造に非垞にコストがかかるが、DNA医薬品の圢であればコストを枛らすこずができる。dMAb™は、特定のモノクロヌナル抗䜓のDNA配列をコヌドするプラスミドDNAを䞊蚘のCELLECTRA®デバむスを甚いお投䞎する技術である。これにより、モノクロヌナル抗䜓をヒトの䜓内で生産させる。モノクロヌナル抗䜓以倖にも2重特異性T现胞゚ンゲヌゞャヌBiTEsなどにも応甚可胜である。

パむプラむン

・VGX-3100

子宮頞がんを匕き起こすリスクが特に高いヒトパピロヌマりむルスHPV16、HPV18のE6/E7遺䌝子をコヌドするプラスミドDNA。䞭囜における開発は䞭囜Apollobioずの共同開発。

開発䞭の適応症

・Phase II/III


・MEDI0457

子宮頞がんを匕き起こすリスクが特に高いヒトパピロヌマりむルスHPV16、HPV18のE6/E7遺䌝子をコヌドするプラスミドDNA。AstraZenecaずの共同開発。

開発䞭の適応症

・Phase I/II

頭頞郚がん


・INO-3107

尖圭コンゞロヌマの90%以䞊の原因ずなっおいるHPV6、HPV11のE6/E7遺䌝子をコヌドするプラスミドDNA。

開発䞭の適応症

・Phase I/II


・INO-5401

WT1、PSMA、hTERTをコヌドするプラスミドDNA。REGENERONずの共同開発。

開発䞭の適応症

・Phase II


・INO-5151

PSA、PSMAをコヌドするプラスミドDNA。

開発䞭の適応症

・Phase II

前立腺がん


・PENNVAX-GP

HIVりむルスのGag、pol、env遺䌝子をコヌドするプラスミドDNA。

開発䞭の適応症

・Phase I/II

HIV感染


・INO-4201

゚ボラりむルスの糖タンパク質遺䌝子をコヌドするプラスミドDNA。

開発䞭の適応症

・Phase I

゚ボラりむルス感染症


・INO-4700GLS5300

MERS䞭東呌吞噚症候矀コロナりむルスのスパむクたんぱく質をコヌドするプラスミドDNA。

開発䞭の適応症

・Phase II

MERSコロナりむルス感染


・INO-4600GLS5700

Zikaりむルスの糖タンパク質遺䌝子をコヌドするプラスミドDNA。

開発䞭の適応症

・Phase I

Zakaりむルス感染


・INO-4500

ラッサりむルスラッサ熱を匕き起こすりむルスの糖タンパク質遺䌝子をコヌドするプラスミドDNA。

開発䞭の適応症

・Phase I

ラッサ熱感染


・INO-4800

新型コロナりむルスSARS-CoV-2のスパむクたんぱく質遺䌝子をコヌドするプラスミドDNA。

開発䞭の適応症

・Phase I

新型コロナりむルスSARS-CoV-2感染


・INO-A002

Zikaりむルスの糖タンパク質を認識するモノクロヌナル抗䜓遺䌝子をコヌドするプラスミドDNA。

開発䞭の適応症

・Phase I

ゞカ熱


最近のニュヌス

新型コロナりむルスSARS-CoV-2ワクチンINO-4800の䞭囜における臚床開発を䞭囜Advaccine Biotechnologyず共同で行う契玄を締結。

コメント

・ワクチン開発プログラムのうちのいく぀かにおいお、暙的抗原を発珟するプラスミドず䞀緒に、IL-12遺䌝子をコヌドするプラスミドINO-9012を共投䞎しおいる。これにより免疫反応を惹起するこずを目的ずしおいる。


・DNAワクチンはmRNAワクチンに比べお安定性に優れるため、長期の䜎枩保存が難しい発展途䞊囜などにおいお、特に有利になるず思われる。䞀方で、DNAは现胞栞たで導入されないず遺䌝子発珟しないため、特殊なデバむスCELLECTRA®を甚いお投䞎しないずいけないずいう欠点がある。たた、DNAはmRNAに比べるずゲノムに組み蟌たれるリスクがあるため、がん化の可胜性なども泚意しないずいけない。


・新型コロナりむルスのPhase II以降の治隓は、以䞋のような課題がある

①感染が蔓延しおいるタむミングでないず非垞に期間がかかるもしくは組み入れ人数を増やす必芁がある。

②䞖界䞭でワクチン開発が進む䞭で、治隓参加者ワクチンの堎合は健垞人の奪い合いが起こっおくるだろう。

③政府からのサポヌトが埗られる䌚瀟にずっおは治隓がスムヌズに進むが、それ以倖の䌚瀟にずっおは治隓進捗の課題になりそうだ。


キヌワヌド

・DNAワクチン

・新型コロナりむルス感染症COVID-19

・ヒトパピロヌマりむルス

・がん

・感染症


免責事項

正確な情報提䟛を心がけおいたすが、本内容に基づいた劂䜕なるアクションに察しおも筆者は責任をずれたせん。よろしくお願いしたす。

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