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研究者の癖


未だに解決の糸口が見えない豊洲新市場の移設問題。いろいろ突っ込みたいことはあるのですが、研究者の癖から一点だけ言いたいことが。

豊洲の地下空間から基準値以上の〇〇が検出!

とかニュース番組は騒いでますが、

コントロールって取ってるんでしょうか?

実験する時に、ポジコン、ネガコンの選び方って悩むことがあって、「こういうのって研究者のセンスが問われるよね」とか言われてドキッとすることがあります。豊洲新市場の場合、ネガコンとして築地市場、ポジコンとして汚染されていると考えられていて市場として使えない土地の情報が必要じゃないでしょうか。研究者だったら「比較するためのコントロールないと基準値だけじゃ議論できないじゃないか?」と思うんです。ニュース見てるだけでちゃんと調べてないから、ちゃんと取ってるかどうか確認していないのですが、そもそも議論する以上はそういうデータも合わせて見せないと議論できないし、主張をそのまま受け取ることもできない。

「コントロールを設定し、その結果を併せた上で主張する」

研究者としては、これは必須でこれがないと議論できないと思ってしまいます。研究者の癖みたいなものです。

研究プレゼンをする時も、この点を忘れないでください。インパクトの高い結果であればあるほど、

適切なコントロールをちゃんと取り、それを提示すること

です。そうすることで、どんなに受け入れがたい結果でも反論されないし、自分の主張を認めてもらうことができます。やるべきことがちゃんとできる、優れた研究者だなという印象も持ってもらえます。コントロールを侮ってはいけません!

ただ、あまり重要でない実験(裏取り実験など)、蛇足になるようなケースでは省いて、スライドをシンプルにすることも忘れないでください。そういう結果はバックアップスライドにいれ、質問された時に見せられるようにしておきましょう。

参考になれば幸いです。ご質問はお気軽にkenyoshida36@gmail.comまで。

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