大学生、大学院生の頃、私はプレゼンに苦手意識があり、周りのみんなに比べても明らかにプレゼンが下手でした。その頃の私は
・毎回セリフ原稿を用意して、発表中それを読んでいた
・文字ばかり書いたスライドを作っていた
・がちがちに緊張していた
・大事な発表でセリフを覚えていった時も、途中で全部飛んでフリーズした
・セリフ準備なしで挑戦したら、説明がしどろもどろになってしまった
などの失敗を繰り返し、プレゼンすることが苦痛で仕方ありませんでした。でも、研究者を続けていると、どう頑張って避けようとしても避けられずに、毎回恥ずかしい思いをしてプレゼンしていました。
そんなプレゼン下手の私でしたが、ある時に気づきました。
「少し慣れてきたかも」
そうなんです。いやいやでも繰り返しラボミーティングや学会でプレゼンし続けたおかげで、「説明する」という行為そのもののノウハウを少しずつですが勝手に習得していました。それに気づいてからは、
「どうやったらプレゼンを改善できるだろう?」
と考えました。他の人のプレゼンを見たり、自分のプレゼンを見なおしたりすることで、何となくコツをつかんできました。つまり
慣れること
がとっても重要だったんですね。別の言い方をすれば
石の上にも三年
というところでしょうか(実際は三年とは限りませんが)。これだけ聞くと「なーんだ。そんなことか」と思われると思いますが、慣れを侮ってはいけません。
実は英会話でも同じだと思います。聞き取れない英語でも何回も同じ会話を聞き続けると、ある時突然一部の単語が聞こえるようになる。また聞き続けると、聞こえない単語は混じるけど、何となく聞き取れてるようになってくる。これは
英語が耳に慣れ始めた
ということだと思います。繰り返すことの重要性が分かります。
プレゼンも英会話もいやいやでもいいから継続することで、何かがつかめるタイミングが訪れるということですね。皆さんもとりあえず、何にも考えなくてもいいので、続けてみてください。そして、ある時「あれ?少し上達したかも?」と思ったら、
考えながら努力してみる方向に発展
させてみてください。きっと何かが変わると思います。「あれ?」と思うまでは慣れてないってことなので、そのまま何も考えずに惰性で続けてても問題ありませんから。
参考になれば幸いです。ご質問はお気軽にkenyoshida36@gmail.comまで。