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脳のある習性を利用する


手品(マジック)ってすごいですよね。トリックが見えないように、うまくやるのは難しいです。手品って、人間の脳の習性をうまく利用しています。人間(正確には動物)の脳って

動くものに目が行く

という習性があります。これを利用して大きな動きをしている方に聴衆の目を向けさせ、そのすきに人が見ていないところでタネを仕込む。これが手品ですね。

プレゼンで手品をすることはありませんが、この脳の「動くものに目が行く」という習性、うまく使いましょう。パワーポイントについているアニメーション、クリック一つで簡単に使えますが、実際は使いどころがなかなか難しいです。かっこいいから何となく使ってしまう、ということがあるかと思いますが、脳の習性から考えると、何となく使うのは避けるべきです。動くものにはついつい目がいってしまうんですから、注目して欲しいところに使うべきです。

例えば、1枚のスライドの中にグラフが何個も入っている時。いきなり最初から全部のグラフを見せると、聴衆はその一つ一つを勝手に把握しようとしてしまい、こちらの思惑通りに注目してくれないかもしれません。そこでグラフを1つずつ追加していくようなアニメーションを使う。これは論理的な流れを作る上でも有効な方法です。

要は

意図を持ったアニメーションの使い方をしよう!

ということです。ご質問はお気軽にkenyoshida36@gmail.comまで。

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