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怜玢

CohBar (Menlo Park, CA, USA) ヌ元補薬研究員ケンのバむオベンチャヌ探玢第回ヌ


ミトコンドリアゲノム由来のペプチドを甚いお代謝疟患、慢性疟患、加霢性疟患の創薬を目指すバむオベンチャヌ



ホヌムペヌゞhttps://www.cohbar.com/



背景ずテクノロゞヌ

・先進囜を䞭心に人口の高霢化が進む䞭で加霢に䌎っお眹患するリスクが䞊がる加霢性疟患に察する治療薬のニヌズが高たっおいるが、アルツハむマヌ病を䞭心に治療薬創補がなかなか進たない。その䞀因ずしおは、加霢性疟患が加霢に䌎っお長期的に倉化が蓄積した結果起こる疟患のため、発症した時点から病気の原因に手を打っおも手遅れになっおいる可胜性がある。たた、加霢に䌎い生䜓内で倉化しおいく珟象はいろいろあるため、疟患の原因ずなり埗る珟象ずそうでない珟象を切り分けるのが難しいためずいう可胜性もある。


・そんな状況の䞭でも加霢性疟患の治療薬創補を目指すバむオベンチャヌは数倚くある。䟋えば、Elevianは、Growth Differentiation Factor 11 GDF11が、高霢マりスが若霢マりスの血液によっお若返る珟象に関わっおいる血䞭タンパク質であるずいう研究成果を基にGDF11の補剀化によっおアルツハむマヌ病やサルコペニアの治療薬創補を目指しおいる。Unity Biotechnologyでは、老化した现胞を陀去するこずで加霢性疟患を回埩、進行抑制するずいうSenolytic Medicine老化现胞陀去医療ず呌ばれるコンセプトの薬を創補するこずを目指しおいる。Numeric Biotechも、老化现胞陀去䜜甚を持぀ペプチドFOXO4-DRIを甚いおがん、および加霢性疟患の治療薬開発を目指すバむオベンチャヌである。


・今回玹介するCohBarも、加霢性疟患・慢性疟患の治療薬創補を目指すバむオベンチャヌである。ミトコンドリアゲノム由来のペプチドが、非アルコヌル性脂肪肝炎NASHや肥満、がん、II型糖尿病、線維症、心血管疟患、神経倉性疟患など代謝異垞が背景にあるず考えられる加霢性疟患に効果を持぀可胜性を瀺す非臚床詊隓結果を基に臚床開発を進めおいる。


・ミトコンドリアは现胞が掻動するための゚ネルギヌの源であるATPを䜜り出す现胞内小噚官であり、その内郚に16,569bpの二本鎖DNAであるミトコンドリアゲノムを持぀。このヒトミトコンドリアゲノム䞭には個のたんぱく質、個のtRNA、個のrRNAの蚈個の遺䌝子がコヌドされおいる。ミトコンドリアぱネルギヌの源であるずずもにフリヌラゞカルの生成源であり、加霢や加霢性疟患においお重芁な圹割を担っおいるこずが瀺唆される。たた、ミトコンドリア機胜は加霢に䌎い䜎䞋するこずが瀺唆されおいる。


・最近の研究からヒトミトコンドリアゲノムには、さらに倚くのペプチドがコヌドされおいる可胜性が報告されおきおいる。南カリフォルニア倧孊のDr. Pinchas Cohenらは、ミトコンドリアゲノムの12S rRNAをコヌドする領域からMOTS-c (mitochondrial open reading frame of the 12S rRNA-c)ずいう16アミノ酞のペプチドが発珟しおいるこず、このMOTS-cが加霢や高脂肪食によっお起こるむンスリン抵抗性を抑制するこず、肥満を抑制するこずを報告した参考。


・このようにミトコンドリアゲノムにコヌドされるペプチドmitochondrial-derived peptide (MDP)が、代謝異垞や加霢性疟患の治療薬ずしお効果を持぀可胜性があるずいうこずから、mitochondria based therapeutics (MBTs)ずいうコンセプトでDr. Pinchas CohenらによっおCohBarが創業された。


・CohBarはこのような生理掻性ペプチドをミトコンドリアゲノム内から以䞊芋出しおおり、以䞊の特蚱を取埗しおいるずのこず。CohBarでは、ミトコンドリアゲノムから新たな生理掻性ペプチドを同定する独自プラットフォヌムを保有しおいる。このプラットフォヌムでは、代謝制埡・酞化ストレス・现胞内゚ネルギヌレベル・现胞増殖・现胞死・现胞保護・炭氎化物代謝・脂質代謝・䜓重量・䜓脂肪制埡・むンスリン感受性・糖制埡・耐糖胜・肝機胜などの領域の生理掻性を枬定しおいる。同定した生理掻性ペプチドは、生理掻性を䞊昇させるために堎合によっおは改倉しアナログ、掻性を最適化させる。



パむプラむン

・CB4211

䞊蚘”背景ずテクノロゞヌ”欄蚘茉のMOTS-cの最適化アナログ。日回の皮䞋投䞎。非臚床詊隓においお、トリグリセリド量を制埡する効果を持぀、NAFLD非アルコヌル性脂肪性肝疟患やNASHの肝臓マヌカヌ分子に奜たしい効果を持぀ため、NASHに治療効果を持぀可胜性がある。たた既存薬に比べお、脂肪量/陀脂肪量の倀を遞択的に枛らすなど顕著な䜓重枛少効果を持぀こずから肥満に治療効果を持぀可胜性がある。

開発䞭の適応症

・Phase Ia/Ib

NAFLD、肥満


・新芏ミトコンドリア由来ペプチドアナログ

独自プラットフォヌムから芋出した以䞊のミトコンドリア由来ペプチドのアナログで加霢性疟患治療薬を開発するプログラム。適応疟患ずしおNASH、肥満、II型糖尿病、がん、心血管疟患、アルツハむマヌ病などを想定しおいる。以䞋の぀の非臚床段階のパむプラむンを公衚しおいる。

①特発性肺線維症モデルに効果を持぀ミトコンドリア由来ペプチドMBT2アナログ

②メラノヌマモデルにおいおがん組織のサむズ瞮小効果を持぀CXCR4阻害ペプチドアナログMBT5アナログ

③がん免疫ペプチドMBT3アナログ

④䜓重枛少効果、耐糖胜改善効果を持぀アペリン受容䜓アゎニストCB5064



コメント

・ミトコンドリア由来のペプチドが疟患治療薬ずなる可胜性を持぀のは非垞に興味深いが、现胞内小噚官で䜜られるペプチドは、そのたた现胞内で機胜するのだろうが、现胞倖、䜓倖から投䞎しお同様の薬理䜜甚を持たせるのはなかなか倧倉かもしれない。どんな暙的分子に䜜甚するかにもよるが、生理掻性を保持したたたペプチドに现胞膜透過胜をもたせたり、䜓内安定性を䞊げたりするのも簡単ではないだろう。最適化アナログ化は掻性を䞊げるだけでなく、これらの課題解決のためずいう偎面も倧きいのだろう。


・いわゆるフェノタむプベヌス創薬によっお生理掻性ペプチドを芋出しおいるが、ペプチドが䜜甚しおいるタヌゲット分子同定はなかなか倧倉だろう。タヌゲット分子䞍明だず倧手補薬ずの共同開発はハヌドルが高いかもしれない。



キヌワヌド

・ミトコンドリア由来生理掻性ペプチド

・ペプチドアナログ

・代謝疟患NASH、肥満、II型糖尿病

・加霢性疟患



免責事項

正確な情報提䟛を心がけおいたすが、本内容に基づいた劂䜕なるアクションに察しおも元補薬研究員ケンは責任をずれたせん。よろしくお願いしたす。

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