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新しい製薬会社を作る!


これまでいろいろ製薬業界の未来予測とか、日本の製薬の現状を憂いたブログを書いてきましたが、元製薬研究員の私が何をしたいかについては何も言ってませんでした。私が何をしたいかに興味がある人はいないだろうなって思ってるからなんですが(ネガティブ)、でも自分自身の目標をクリアにするためにも今回は私の目指すところを書きたいと思います。タイトルにもある通り、私は

新しい製薬会社を作りたい!

と思っています。なぜそう思うかについて説明します。

1位 武田薬品工業 1兆8073億円 2位 アステラス製薬 1兆3727億円 3位 第一三共 9864億円 4位 大塚ホールディングス(医療関連のみ) 9718億円 5位 エーザイ 5479億円 6位 中外製薬 4988億円 7位 田辺三菱製薬 4317億円 8位 大日本住友製薬 4032億円 9位 協和発酵キリン 3643億円 10位 塩野義製薬 3099億円

これは国内製薬の2016年売上のランキングです。でこの会社の創業年を見てみると

1位 武田薬品工業 1781年 2位 アステラス製薬 2005年(山ノ内製薬は1921年、藤沢薬品は1894年) 3位 第一三共 2005年(第一製薬は1915年、三共は1899年) 4位 大塚ホールディングス 2008年(大塚製薬は1921年、大鵬薬品は1963年) 5位 エーザイ 1941年 6位 中外製薬 1925年 7位 田辺三菱製薬 2007年(田辺製薬は1678年、三菱は難しいけど東京田辺製薬が1921年) 8位 大日本住友製薬 2005年(大日本製薬は1897年、住友製薬は1984年) 9位 協和発酵キリン 2008年(協和発酵は1949年、キリン(製薬部門)は1980年代) 10位 塩野義製薬 1878年

です。田辺製薬は1678年創業!、武田薬品も1781年創業です。他も合併したのは最近ですが、元々はとっても古くにできた製薬会社ばかりです。そうです日本の製薬の多くは古くに作られたものばかりで、新しい製薬会社の中には売上上位に入ってくるほど大きくなったものはありません。対して海外では

アムジェン 1980年

ギリアド・サイエンシズ 1986年

セルジーン 1986年

ですし、買収された有望海外バイオベンチャーの創業年はもっと最近です。日本のベンチャーでは国内製薬にさえほとんど買収されてないのではと思います(私は知りません)。要は

日本からは新しい製薬会社ができてない

ということです。今、それを目指して頑張ってる会社は何社かありますが。

別に新しい製薬会社じゃなくてもいいんじゃ?

って思われるかもしれません。確かにそうですが、今の日本の製薬業界を見てると新しい製薬会社が出てこないせいで、斜陽産業化してきている気がします。もっと新しい血を吹き込むことで、日本の製薬業界が活性化し、世界に伍して戦えるようになるのではと思います。そして何より最先端技術を駆使した製薬会社を作り、治療薬がなくて苦しむ人を救える薬が作りたいというのが私の夢です。

そのために何をしたら良いのか。。。目標が壮大すぎて何からしたら良いのかなかなか難しいですが、小さなことから頑張っていきたいと思っています。以上、今日は私の夢の話でした。


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