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製薬研究職に必要なコミュニケーション力とは?


製薬業界に限らず、就活で重要なキーワードは

コミュニケーション力

ですが、よく就活サイト、内定した人や採用担当者とか誰もが口を揃えて重要だよって言いますよね。私も製薬会社で働いた経験を持つものの一人として、確かに製薬研究職でもコミュニケーション力は重要だなって思います。というのも、製薬での研究は大学の研究に比べて、協力して仕事をすることが多いからです。大学は1人1研究テーマっていうラボが多いですが、製薬の場合、多くのケースでは複数で一つのプロジェクトを担当します。多い時は10人を超えます。そしてその担当者の人たちの専門分野は様々で、プロジェクトのステージによっては研究所の人間以外の、例えば臨床開発、知財、製造部門の人たちもプロジェクトメンバーに入ることがあります。そういう人たちと良好な協力関係を取りながら仕事を進めるのは意外と大変なのです。それぞれの部署ごとの事情もあります。何より一つの仕事でも部署ごとに見える景色は全く異なってくるのです。ある部署から見れば当然必要な仕事も、違う部署から見れば余計な仕事に見えたり、などなど。こういう時に様々な視点から物事が見えて、その担当者の立場を理解して調整して物事を進められる人が必要になってきます。だからこそ「コミュニケーション力は必要」って言われるんです。

でも私は製薬研究員として仕事をしてるなかで、

研究職で必要とされるコミュニケーション力ってちょっと一般的なコミュニケーション力とは違うな

って思ってました。というか、研究はゼロから1を生み出す仕事で、「結果を出す」のがとっても難しいので、コミュニケーション力よりもそういうことができる人材のほうが貴重です。コミュニケーション力を持ってる人はそれなりにいるけど研究力を持っている人は圧倒的に少ないです。だから製薬研究職では、あまりコミュニケーション力ばかりを言わずに、もっと

研究力を伸ばすことを大事にすべきじゃないかな

って思います。で、さらに私が思うのは研究員同志に限っては、

結果と熱意で周りを引っ張っていける力こそが研究員のコミュニケーション力

なんじゃないかなって思います。やっぱり研究員って結果が出せる人に対して、理屈抜きにコミュニケーション抜きにそこに引っ張られるし、そうあるべきだと思います。皆さんはどう思われますか?

参考になれば幸いです。ご質問ご意見はお気軽にkenyoshida36@gmail.comまたは下のコメント欄まで。

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