ちょっと不思議なタイトルかもしれませんが、「プレゼンでの心遣い」について書きます。
メールや本を読んだり動画を見たりするのと違って、プレゼンは人が集まってきて一人の話を聴く形式をとります。当たり前と思われるかもしれませんが、これって結構大変なことです。現代社会ではみんな忙しく仕事に追われているのに、それぞれの時間を奪い、スケジュールを合わせて集まってきている訳です。
就活でも同じです。相手は厳しい面接官。自分の人生を左右する判断を下すかもしれない人たちです。ついつい「面接官にどう見られるか?」ということばかりに注目しがちですが、それは自分から見た視点です。面接官から見れば、今日はたくさんの採用候補者を面接しなければならない、でも他にもたくさん仕事があり、最新の論文もチェックしなければいけない、面倒なトラブルのメールが来ているかもしれない。そんな感じなわけです。そういう人が時間を空けてあなたの話を聴きに来てくれているという事実を理解しなければいけません。
こんな状況で、あなたはどうプレゼンするでしょうか?「優秀に見えるように」とか「格好良く」とか考えてプレゼンしていないでしょうか?奇妙に聞こえるかもしれませんが、まず第一に、自分のために時間を作ってきていただいたことに
感謝
しましょう。思っていることは相手に伝わる可能性があります。まずあなたが感謝の気持ちを保たなければ、当然相手はそれを感じることはありません。そして
その思いが伝わるようなプレゼンをする
ということです。そのためには準備段階から感謝の気持ち、心遣いを持って準備をすることが必要です。
「有意義な時間だったな」
「新しい発見、自分の研究へのヒントをもらえた」
「自分も研究を頑張ろうという熱意をもらえた」
と思ってもらえるようなプレゼンになるようにしましょう。そこまで行かなくても
「字が小さくてスライドの字が読めなかった」
「結局何が言いたいかよく分からなかった」
「話の展開が早すぎてついていけなかった」
となってしまい、「時間の無駄だった」とならないようにするにはどうしたらいいのか?準備段階でしっかり考えておきましょう。要は
聴衆の立場に立った心遣い
が重要だということです。あなたが心遣いをしてプレゼンすれば、聴衆は面接官はその行き届いた心遣いを感じてくれます。
美食を芸術まで高める条件は、それは唯一、人の心を感動させることだ。そして人の心を感動させることが出来るのは、人の心だけなのだ。材料や技術だけでは駄目だっ!!
(海原雄山、美味しんぼ5巻「もてなしの心」より)
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