脊髄損傷を適応とした細胞治療でPhase 1/2aまで行っている再生医療の先駆的ベンチャー。ガン免疫分野(ワクチン)にも取り組む。BioTimeの子会社。
パイプライン:
・AST-OPC1
ES細胞から作られたオリゴデンドロサイト前駆細胞。脊髄損傷患者さんを対象としたPhase 1/2aが進行中。
・AST-VAC1
自家ガンワクチン。ガンで発現が高いテロメラーゼを抗原とする。急性骨髄性白血病への適応を目指す。(https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00510133?term=asterias&rank=4)
・AST-VAC2
自家ガンワクチン。ガンで発現が高いテロメラーゼを抗原とする。Cancer Research UKが、非小細胞肺がんを適応としてPhase 1/2aを進行中。
最近のニュース:
脊髄損傷患者さん5人へオリゴデンドロサイト前駆細胞(AST-OPC1)1000万個投与により、5人全員の運動機能が回復。
コメント:
・脊髄損傷は事故等で患う病気だが、半身不随などを症状とするQOLが大きく下がる疾患。脊髄損傷で一度切断された神経は二度と再生されないとされている。そのため治療薬がなく、患者さんは藁をも掴む思いで外国で効果不明な幹細胞移植を受けているが危険性も指摘されている。AST-OPC1が承認されれば脊髄損傷に苦しむ多くの患者さんの希望になる。
・オリゴデンドロサイト前駆細胞を移植すると脊髄損傷が回復するメカニズムは不明だが、とある非臨床研究の論文によると、オリゴデンドロサイト前駆細胞から40種以上の栄養因子が放出されており、これが回復に寄与しているのではないか、とのこと。安全性もクリアしており、Phase 3でポジティブな結果が出ることが期待される。
キーワード:
・再生医療
・幹細胞移植
・脊髄損傷
・ワクチン
・ガン
免責事項:正確な情報提供を心がけていますが、本内容に基づいた如何なるアクションに対しても元製薬研究員ケンは責任をとれません。よろしくお願いします。